菜園起業を成功させる上で、欠かせないのが「システム」、「体制」づくりです。
システムづくりと言うと
何か難しいITのスキルが必要なように
考える人もいると思いますが、
実際はそう難しいことではありません。
例えば、野菜のマイクロマーケットの運営システムを
考えてみましょう。
毎週・木曜日に、翌週お届け出来る野菜のリストを
お客さんに配信し、「
土曜日までに注文を受けて、
火曜日にお届けするとします。
木曜日にお客さんに情報をお知らせするのですから、
お客さん全員に一斉にメールを流す体制ができている必要があります。
まず、お客さん全員の名簿が、パソコンに入力され、
CSVファイル等の形で、「定型化」されている必要があります。
その次に、「定型文」、
つまり、
「野菜の情報をお知らせします。来週●月☓日(火曜日)に
お届けする野菜のリストは…」
のように、毎回使いまわせるような文章パターンを
作り、パソコンに入力しておかなければなりません。
そして、名簿に掲載されているお客さん全員に
送信出来るようなアプリを用意します。
こういう準備が出来ていて、初めて、
お客さん全員にメールを送ることが出来ます。
その後、お客さんから注文が受けられるように、
ウェブカートなどのシステムを作っておく必要があります。
ウェブカートは、自分で作らなくても、
既存のサービスが充実しているので、「
そうしたものを利用すれば大丈夫です。
ただ、毎週、野菜を宅配すると言う場合には、
その都度、野菜の種類を変える必要があります。
農家の人に、その週収穫できるお野菜の種類を
ヒアリングするスケジュール、
ヒアリング結果を入力するスケジュール等が
週間で決めておかなければなりません。
当然ですが、ウェブカートには、ちゃんと注文ボタンが
付いている必要があります。
また、注文を受けたら、自動返信メールが
お客さんに返るようにしておいた方がよいでしょう。
こうして、注文を受ける体制が出来ますが、
その後、今度は、お客さんの注文を集計して、
農家に発注する体制を作っておかなければなりません。
ナスが●●本、キュウリが▼▼本と
集計結果が出たら、
それを農家毎に集計して、
それぞれの農家に発注すると言う作業体制を
作る必要があるわけです。
その次には、「配送」の体制が必要になります。
その週に、注文があったお客さんとないお客さんを
寄り分け、
配達が必要なお客さんのリストを作って、
どういう順番で回るか(項番の決定)、
決める手順を決めたり、
パソコンの中に、項番の入・出力フォームを作っておく
必要があります。
その後、必要に応じて、お届け先の地図を出力したり、
お客さんがご不在だった場合にどうするかを決めたり
と言うことも、「手続き化」しておく必要があります。
「システム化」や「手続き化」が出来ていないと、
例えば、お届けに行ったら、お客さんがいなかった
と言うような場合、
その都度、ドタバタと対応することになっていってしまいます。
このように、「システム化する」、「体制を作る」と言うのは、
高度なIT技術を駆使した壮大な仕組みを構築することではなく、
例えば、「お客さんに野菜を届ける」と言うような単純な目的を
毎回続けていけるような状態を作ると言うことです。
こういう体制を作っていくことが、継続的な運営を確実にし、
ひいては成功につながっていくのです。