この間の菜園起業入門セミナーで、発生主義と現金主義のお話をしました。
たまたま、受講者の人で、その違いを知っている方がいたので、
よくご存知ですね、
と言ったら、自営をしていらっしゃる方でした。
発生主義は、「仕事」が発生した時に帳簿につけますが、
現金主義は、「お金」が入ってきた時に帳簿につけます。
例えば、今、お客さんに1,000円分の野菜が売れたとして、
その場でお金を貰わず、1か月後に頂いたとします。
発生主義では、野菜の取引が行われた時点で、
帳簿に1,000円の売上を計上します。
未入金の1,000円は、「売掛金」の扱いとしておきます。
1か月後、入金があったら、売掛金が消えて、現金が増える
と言う形で帳簿をつけます。
これに対して、現金主義では、1か月後に入金があった時だけ
帳簿に記入します。
お小遣い帳の延長のような方式です。
大きな会社は、まず間違いなく、「発生主義」で会計を行っています。
取引が行われた時点と現金が入ってくる時点が違うことがしばしばであることはもちろんのこと、
色々な資産や債務を持っているため、現金主義では管理できないためです。
これに対して、月に一度フリーマーケットで野菜を売るとか、
知り合いの人に、野菜を宅配してみるとか、
週末農業の延長線上で、菜園起業を始めた場合は、
「現金主義」でも何とかなります。
売掛金があっても、取引先が少数で額も小額なため、
「記憶」の範囲でどうにか対応が出来ます。
また、週末ビジネス程度の場合は、発生主義よりも、記帳の手間が
少なくて済むので、
実際的だと言えるでしょう。
ただし、パソコンなどにかかったお金や入ってきたお金を入力して、
定期的に見直すことは、どんな小規模ビジネスの場合でも必要です。
